角本千治さん

海獣類 > アシカ/アザラシ

角本千治さんは、紋別市のトッカリセンターで数年にわたってアザラシの飼育を担当している。角本さんはセンターに収容されるアザラシを一頭一頭個体識別しており、驚くべきことに各個体が自分の名前を覚えるまでにきめ細かな飼育を実践している。これらの個体は50頭は越えているのではないだろうか。多頭飼育しているアザラシに対するこのような配慮は、国内外を問わず聞いたことがない。角本さんが始めたこの実践は、彼の後輩たちにも受け継がれている。また、彼は予算に入っていないアザラシの治療費を、自ら捻出している。このように一頭一頭に愛情を注がれているがために、この施設で飼育されているアザラシは、非常にいきいきしており、同時に、来園した私たちでも、アザラシに簡単に触らせてもらったり、楽しく安全に時をすごすことができる。角本さんは飼育されているアザラシだけではなく、野生のアザラシの生態にも詳しく、様々な研究者に協力して、さらなる知見を求め、飼育・展示に活かしたいという強い意欲を持っている。今後の飼育施設の存在意義が問われる昨今、このような角本さんの姿勢は、非常に重要であると考える。 最近、 トッカリセンターは新しい建物に移転した。角本さんは、この設計や移転に関わる諸業務にも関わってきた。新センターには衰弱したアザラシを保護収容できるような設備や、来園者にアザラシの生態を解説できるような工夫がなされており、それは角本さんのきめ細かな配慮とこれまでの飼育経験が生かされている。(写真を同封します) 角本さんなしにとっかりセンターを語ることはできない。彼の飼育技術と熱意に敬意を払い、今後のご活躍を期待したい。