ブリストル動物園
Bristol Zoo Gardens


報告者は 赤見理恵&赤見朋晃

訪れた日は2004年6月1日です。


ブリストルは、ロンドンからちょうど真西に150kmほどにある、歴史ある街です。いつもは開園するとすぐに入園する私たちですが、今日は小さな動物園だからと油断して、13:00に動

入口で並ぶ人々

駐車場も満車です
物園前に着きました。するとどうでしょう!!駐車場は第2駐車場まで満車状態。入口では来園者が長い列を作っています。なんとか第2駐車場に空きを見つけて駐車し、入口の列に並びました。スタッフの人に「今日は何かあるの?」と聞いてみたところ、どうやら月曜日だけど祝日らしいです。「日曜日や祝日はいつもこうなのよ」。けっこう人気の動物園なんですね。


"Get your maney back!"
と書いてあります

詳しく知りたい方は、クリックして拡大して読んでみてください。
■「金を取り返せ」!?
入口で並んでいるときに目にしたのがこの看板。園内のあちこちにもポスターが貼ってありました。入口で並ぶ人の列の横で紙を持った人がいて、「金を取り返したい人」は名前 などを記入しているようです。「これは所得税を払っている人がウンタラクンタラ」と説明する人に「とにかく興味があるから1枚ちょうだい」とお願いして用紙をもらってきて、あとで辞書を引き引き読みました。Gift Aid(寄付免税)というのがイギリスにはあって、1日分の入園料を1日分のメンバーシップ料として扱ってもらうことで(そのために住所氏名などの記入が必要)、Gift Aid(寄付免税)の対象となるそうです。すると、もしその人がイギリスの納税者であれば、£1あたり28penceが動物園に帰ってくるとか。なるほどーー。


緑いっぱいの放飼場で暮らすゴリラ。キーパートークの時間にはお客さんが大勢集まりました。

■地域密着の小規模動物園
ブリストルZOOは、面積もそれほど大きくないですし、ゾウもキリンもいません。でもなんとなくまた来たくなるようなフレンドリーな雰囲気が漂う動物園でした。目玉はペンギンとアシカに出会える新しい展示(後述)と、ゴリラの施設です。ゴリラはオトナオス1、オトナメス2の合計3個体。3個体にしては十分な広さと複雑さのある放飼場でした。でも3個体の間の関係が微妙そうな雰囲気。しばしば見に来ている人が多いみたいで、名前で呼んでいる来園者を何人か目にしました。

■アシカとペンギンの海
 (Seal & Penguin Coasts)
1999年7月にオープンした最新のこの施設には、オットセイとジェンツーペンギン、ケープペンギン、インカアジサシなどが飼育されています。UFAWのアワードを受賞しているだけあって、様々な工夫がいっぱいでした。


Seal & Penguin Coastsの入口。全体的に木造船っぽいイメージです

広く深さのあるプールに加え、ジャリや岩、土、植栽などペンギンにとっての環境もばっちりです

寄付者のプレート。かわいい雰囲気です。好きなメッセージが入れられますので、恋人へのプレゼント、お店の宣伝、故人の記念など様々なものがありました。


魚をほしがる黒いペンギンたちを尻目に、余裕しゃくしゃくのスノードロップ。後で手差しで魚をもらってました。

彼(彼女?)を紹介するパネルもありました。
全体的に木造船と入り江をイメージしたようなつくりになっていて、足元がウッドデッキだったり、水中トンネルがあったり、寄付者の名前を掲示するプレートがフェイクレザーのような良い質感&かわいいデザインだったり、、、、。 そして、初めて見ました!!アルビノペンギン!!ケープペンギンなのに真っ白なんですよ。ホントに。よーく見ると顔の周りがちょっとペリカンっぽく見えます。名前をSnowdropと言うんだそうです。

■ボランティア大活躍

野生動物由来製品のタッチングコーナー

オリジナルグッズなどのレジもこなすボランティアさん
園の中央にアクティビティーセンターがあり、そこでたくさんのボランティアさんに出会いました。だいたい10人ちょっとの人が活動していて、小さなショップのレジ、ガラスにはるワッペン制作(ステンドグラスのような雰囲気になる)のアクティビティー、毛皮や野生動物由来製品のタッチングコーナーでの解説、そしてフェイスペインティング(かなり大きな専用の部屋があって、たくさんの人が並んでいました!)をすべてボランティアさんが担っていました。

■See it, Sense it, Save it
動物園各所に見られるキャッチが"See it, Sense it, Save it"。つまり、動物園で動物を見て、感じて、そして守って!という意味です。SeeだけでなくSenseできるために、いろいろな仕掛けも盛りだくさんでした。
園内の数箇所にあるコーナー"ZOOlympic"では、動物の能力にチャレンジすることができます。アシカの展示の前ではカウンターが設置されていて、何秒息を止めていられるかをチャレンジ。フラミンゴの前では、何秒片足だけで立っていられるかチャレンジ。チーターと走る速さを比べるチャレンジコーナーには、なんと来園者が走るためのコースと速度計測器までついていました。こうやってチャレンジしてみれると、子どもは楽しいだろうなぁ。


フラミンゴのZOOlympic

オットセイと息を止める競争。ぜったい勝てません。

オオアリクイやカメレオンのように舌を伸ばせる!?親切に鏡がついてますが、ぜったい勝てません。

一番大掛かりなのが、チーターとの競争コーナーです。このレーンを走ると、中央部にある2つのゲートの間で速度を計測してくれます。はっきり言って、チーターとは競争になりません。友達と競争した方が楽しいかも(笑)。


においをかいだり擦ったり大忙し

そびえたっているヒトの指にカがとまっています
そして期間限定でオープンしていた昆虫の展示施設では、生体の展示はほんのちょっとで、あとは巨大な動く昆虫の模型とハンズオン展示のオンパレード。昆虫がコミュニケーションする手段を五感で体験(においをかぐ、こすって音を出してみるなど)できるようになっていたりなど、面白そうな展示が盛りだくさんでした。ただ、子どもたちでごったがえしていたので、あまり十分に見られなかったのが残念。

参加型、体験型というコンセプトがハッキリした、とてもよい動物園でした。

以下はおまけです。

クリフトン吊橋。ブリストルで有名なスポットです。

ブリッジから眺めたブリストルの町並み

ブリストル動物園の公式サイトはこちら↓
http://www.bristolzoo.org.uk/

 


ご意見ご感想は、赤見理恵&赤見朋晃まで。


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