CENTRAL PARK WILDLIFE CENTER
通称:セントラルパークZoo


報告者は 落合知美

訪れた日は1997年10月9日です。

それぞれの写真をクリックすれば大きい写真を見ることができます。


 アメリカ、ニューヨークのど真ん中、セントラルパークの中に、この動物園はあります。5番街沿い(高級店が並ぶのはもっと南です)と東64番通りがぶつかるところ、つまりセントラルパークの東側の中心ぐらいに位置します。

 面積5.5エーカーの小さな動物園です。1988年から野生生物保護協会(WCS:Wildlife Conservation Society)によって運営されています。つまり、ブロンクス動物園やその他ニューヨーク近郊のいくつかの動物園や水族館と、運営母体が一緒ということですね。

 写真は、動物園入口前の看板(とそれをビデオに撮る私)です。

California Sea Lion - カリフォルニアアシカ -

これが入口を入ってすぐの光景。 少し顔をあげると、マンハッタンの高層ビルが建ち並んでいるのが目に入ります。ここで野生動物をみるというのは、少し不思議な気分。

 この動物園では、敷地が狭いぶん飼育動物の数を減らして、質の高い飼育を心がけているそうです。だから、ゾウやキリン、ライオンといった動物園おきまりの動物がいません。狭い敷地で飼わなければならないのならいっそ飼うのをやめよう、という発想です。電車で数十分行けば面積265エーカーもあって4000個体以上の動物がいるブロンクス動物園もあので、問題はないのかもしれません。

 正面はカリフォルニアアシカの展示です。

 これがアシカの展示。ガラスで囲まれた大きな水槽の中で、アシカが泳いでいました。

 岩の周りをぐるりと一周まわれるようになっているので、アシカは勢いよく泳ぐことができます。たまに水面に顔を出しては、お客さんの様子をうかがっていました。

 夕方にはアシカのショー(?餌やり??)をやっていました。係員さんたちが、マイクで説明しながら餌をやっています。

 この写真は動物園の門の外から撮りました。(このときには、私たちはすでに動物園を出ていました)私たちのような園の外から立ち見している客も、結構いました。

Polar Bear - ホッキョクグマ -

アシカがいるところをぐるりととり囲むように立っている、赤いレンガの建物の1つにに入っていくと、、。

 白い大きなお尻が見えました。ホッキョクグマの展示です。

 様々な角度から水中で遊ぶホッキョクグマをみることができました。

動物園でクマをうまく見せるのは難しいとされています。それは、すぐ常同行動(意味もなく同じ行動を繰り返すこと)を始めるからです。この動物園では、それを防ぐために、クマを退屈させない様々な工夫がされていました。

 

滝、川、岩場、砂利など環境にも様々な変化をつけて、狭い飼育環境でもクマが楽しめるように工夫してあります。

 また、玩具を与えるのも動物を退屈させない有効な手段です。この日は暑かったのに(半袖に注目)、ホッキョクグマの放飼場の一部には、雪が積み上げられていました。ホッキョクグマが遊ぶ姿がみられなかったのは残念!(私たちが見たときには、クマにプレゼントされてからだいぶ時間が経っていたようです)

 また、岩壁にはいくつか穴が空いているところがあって、そこにフルーツなどか隠してありました。クマが歩き回り、立ち上がったりして餌を探すのだそうです。これも、クマが退屈しないための工夫です。

 これは、飼育動物に与えられる玩具として有名(?)なブーマーボールです。

 ここのブーマーボールには穴が空いていて、クマが顔をつっこんでいました(右写真)。中に果物や魚を凍らして入れると、クマはこうやって時間をかけて餌を食べるのだそうです。

 私たちがみている間、クマは常同行動をしませんでした。

Japanese Monkey - ニホンザル -

 こちらには、ニホンザルがいました。大きな池に囲まれた岩場住んでいるといった感じ。長野県の地獄谷のサルを参考に作られたという噂を聞いたけど、本当かな?

 昔はこの岩場にも、木が生えていたんだそうです。でも、サルが遊んだり食べたりして枯れてしまったらしい。野生と違って、飼育では1本の木に対する負担が大きいので、木を利用する動物の飼育場では、しばしばこのような問題が起こります。これは、私の研究テーマの1つです。

 ニホンザルはそれほど水を怖がらないので、水に足を入れてじゃぶじゃぶ歩いたりします。左の写真は鳥とにらめっこをしているところ。

 泳ぐこともできるので、脱出防止用に池の周りには電気柵が張り巡らしてありました。

The other animals - その他 -

これは、熱帯ゾーンの中にあったハキリアリの展示です。

 ハキリアリとは、葉を切り取って巣へ運びそこで葉を発酵させてキノコを作る(これがまた餌になる!)というすごいアリです。

 ここでは、アリが葉を切り取り運ぶ姿や、その巣穴の一つ一つが見えるようになっています。女王アリの巣穴にはカメラがあって、その様子をモニター画面で見ることができます。ロンドン動物園のハキリアリの展示もなかなか楽しかったけど、これもかなりGood!

 これは、動物園の奥の方にあったカメの展示。ここはのんびりくつろげる場所でした。

 他にも、この動物園はチンストラップペンギンやアビシニアンコロブス(白と黒の毛色の綺麗な霊長類)など様々な動物が展示されています。詳しい情報はオフィシャルHPへ、、、(このホームページの末尾にアドレスがあります)。

 これは、動物園でとった私たちの昼食です。遠足できていた子どもたちは、隣でポテトチップスを食べていました。これが昼食らしい、、、。

 上に並べてあるのはもらったパンフレットです。WCSが運営している他の動物園のパンフレットもここで手に入ったので、一緒に並べてあります。

 日本の動物園はおみやげコーナーがあまり充実していないですが、海外はどこもおみやげコーナーが充実している気がします。特に動物に関した本が置いてあるのは嬉しいです。

 それでは、これで動物園紀行セントラルパークZooの紹介を終わります。

 


公式ホームページはこちら http://www.wcs.org/zoos/wildlifecenters/centralpark/

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