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2007年02月22日

なまけものメイキングエピソード

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「スロー」をテーマにした私たち自身は、なまける余裕もなく、できる限りのスローの準備をしていました。このワークショップで使用する材料は、なるべく循環できるものを使っていこうと決めたからなのです。これだけ大掛かりな企画で、エコを追求していくのは、本当に大変なことでした。でも、そうやって手間をかけていくことで、モノを循環させていく楽しみや達成感も見出されていきました。気持ちよくなまけてもらうことは、本当に大変!

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なまけものクイズに使用したボードは、すべて動物園の動物たちに配達される野菜や果物が入ってくる段ボール。段ボールをつなぎ合わせ、リサイクルペーパーでつなぎ目を隠してから、白いペンキで下地を塗ってなまけものに仕上げていきます。200枚近くあるなまけコースプレートの支持体ももちろん段ボール。どうしてもパウチしなければならなかった部分に関しては、後で下敷きとして使えるように工夫しました。ちなみに、パレットはリンゴのパック。いつの間にか女子美ガールズが見つけ出して活用していました。

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なまけ布団は、女子美ガールズの一人が家でいらなくなった布団を打ち直して制作。

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なまけものテントに敷き詰められた畳は、野毛山動物園の裏にあった官舎からの頂き物。長年、横浜市の飼育係が暮らしてきた官舎がちょうど取り壊しとなったのでした。その歴史の染み付いた畳に、なまけものLIFEで最後の一仕事をしてもらいました。官舎取り壊しの日にトラックで乗り付けて、野毛山動物園のみなさんにもお手伝いしてもらってじゃんじゃんトラックに積み込みズーラシアへ。厚みや大きさや重さまで違う、個性豊かな畳をハキリアリのようにみんなで運んでレイアウト。なかなかうまく収まらない畳は、いい時間を醸し出していました。

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ジャングルの装飾に使用した葉っぱは、ズーラシアの近所にある茅ヶ崎公園生態園の里山で小学生たちが剪定した枝。子どもたちは、ズーラシアでなまけてくれるお客さんのために一生懸命剪定に取り組んでくれて、公園のスタッフがびっくりするくらいのトラックいっぱいの枝が用意されたのでした。

こうやって、本当にたくさんのみなさんのご協力で実現できたスロー。毎日、終電まで準備をしてから、帰り道に井上さんと企画会議を繰り返し、お互い寝る間を惜しんで取り組んだなまけものLIFEは、私たち全員にとって愛すべき企画となりました。「主体的に関わってほしいから、感性を駆使できるように仕向ける」私たちの挑戦。これを機に、私はワークショップの参加者とともに新しい価値を創造していく活動の必要性を感じ、積極的に取り組んでいくようになります。すでのこの制作の過程こそがワークショップなのです。ズーラシアの会議室の一角で毎日毎日議論をして、泣いては笑い、どんどん勢いを増しながら企画されていきます。思い返せば、全員がこんなに献身的に取り組んでくれていることが感動的です。まざまざと価値が作られていく時間を体験しました。スロースタイルの制作は、本当に時間がかかります。でも、それを払拭するだけの清々しさがあるのです。安易にスローダウンできるなら、世の中はとっくにスローになっているはず。企画の段階で、私たち自身がそのことを十分に実感していたのでした。

2007年02月07日

なまけもの、さいごの仕上げ

実は、なまけものLIFEにはまだもう少し続きがあるのです。

これでもか!というくらいになまけた後は、
家族連れも、カップルでご来園の方も、
(お一人の方でももちろん)

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記念撮影をしていきます。なまけた動物園の日を、時々思い出せるように。

これでなまけものLIFEのお話はおしまいです。
次回エントリーでは、なまけものメイキングエピソードを紹介します。