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2007年01月24日

なまけものテント

なまけものテントには、本格的になまけるための様々なしかけがしてあります。大人が立ったままでは入ることのできない高さの天井には、本物の葉っぱが取り付けられています。畳の上に置いてある布団には、なぜか軍手が縫い付けられていたり、テレビにはさっき見てきた動物たちがものすごいゆっくりとした動きで映し出されていたり。寝転がって耳を澄ますと、低く、ゆっくりとした声がラジカセから聞こえてきます。

「な  ま  け  も  の  ク  イ  ズ    ・  ・  ・  ・  」

実は、なまけものクイズの答えは、ゆっくりと聞かないとわからないのでした。

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なまけものテントには、誰でも自由に入ることができます。ころこロッジに入ってきたお客さんは、テントに吸い込まれるように入っていきました。そして、テントでゆっくり休みはじめたお客さんには、なまけもの隊から「ゆっくりなめてね」と飴が手渡されます。

子どもたちは、「お昼寝ごっこをしよう!」と提案。「○○ちゃんのとなりがいい!」「端っこはイヤ」などなど場所取りがはじまります。お気に入りの場所に収まったら、布団についている軍手に手を入れてみたり、テレビを見たり。実は軍手と布団の間には、ホッカイロが入っていて、じんわりとあったまることができます。子どもたちの様子を見にきたお母さんは、かがみながらテントに入り込み、オランダ語で書かれたなまけものの絵本を発見!なんて書いてあるのかさっぱり読めない絵本を手にしたお母さんは、楽しいお話を作りながら子どもたちに読み聞かせます。「がんばれナマケ君!」と書かれた漫画は、ワークショップ中に女子美ガールズが書き上げた作品。次々とでき上がった漫画は全6話となりました。

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寝転がって上を見上げると、ジャングルのような葉っぱとそこにぶら下がる色とりどりのなまけものが見えます。このなまけもの作りも、だれでも参加することができます。好きな色で塗って、ジャングルにぶら下げて、寝転がってなまけもの観察。寝転がっていたお母さんが、幸せそうにつぶやきました。

「ジャングルにいるオサルさんは気持ちいいんだろうねー」

なまけものクイズ

パフォーマンス隊に運良く(?)出会えた人も出会えなかった人も、園内無料休憩棟のころこロッジのワークショップに参加してくれていました。ころこロッジに一歩足を踏み入れると、ナマケモノのほっかむりをしたなまけもの隊がやってきて飴をくれます。テーブルでは塗り絵、見上げるとなまけものクイズがぶら下がり、テントのには葉っぱがたくさん飾り付けられ、ふとんに寝転がると、ゆっくりと喋る低い声が聞こえる・・・たくさんの要素に溢れた、混沌としたスロー。順番にお話ししていきたいと思います。

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ころこロッジの天井にぶら下がっているなまけものたち。ここには、なまけものの生態を楽しく知ることのできる7問のクイズがあります。

Qナマケモノのからだに生えているものは?  1.きのこ 2.お花 3.コケ
Qナマケモノの得意なスポーツは? 1.ラグビー 2.水泳 3.相撲
Qナマケモノのおともだちは? 1.むしくん 2.小鳥さん 3.ジャガーさま
Qナマケモノは1日に何時間眠る? 1.12時間 2.20時間3.5時間
Qナマケモノが敵におそわれたらどうする? 1.木から落ちる 2.死んだフリ 3.空を飛ぶ
Qナマケモノがフンをするペースは? 1.1ヶ月に1回 2.1日に3回 3.1週間に1回
Qナマケモノは一日に葉っぱをどれくらい食べる? 1.7~8枚 2.ひと枝分 3.お茶碗一杯分

と言った具合。すべての問題は、女子美ガールズがナマケモノについて調べ、オモシロイと思ったことを子どもたちにも分かりやすく、クイズにしたものです。クイズは見上げれば読むことができます。でも、その答えはゆっくりの感覚を使わないと、知ることができないのです。それは、なまけものテントの中で聞くことができます。

2007年01月09日

なまけものパフォーマンス

みなさま、あけましておめでとうございます。
今年も、いろいろな取り組みが動き始めています!
その話はまた追々、ご紹介できればと思いますが、
まずは早速、なまけものLIFEの続きを書いていきたいと思います。

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うっかり、なまけコースプレートを読んでいると、時々そぉーっと、パフォーマンス隊が近づいてきます。肩に下げたクリアファイルには、「ゆっくりサンバ」「ゆっくりあいさつ」などなど、いろいろな行動が書いてあります。近づいてきたパフォーマンス隊は、「いっしょに、ゆーっくり、あそぼうよー」とファイルをめくりながら、子どもたちをゆっくり誘います。

「ゆっくり遊ぶ?」

ちょっときょとんとする子どもたち。でも、なんだか面白そう!と乗り気になった子どもたちとパフォーマンス隊の間で、


「こ    ん     に     ち     は」


と始まるゆっくりの挨拶。子どもたちは、ちょっと、ゆっくりの遊びに付き合いはじめます。でも、時にはパフォーマンス隊をからかうようにびゅーんと走り出します。


「ま     っ     て     ー     !

 ゆ     っ     く     り     

 あ     そ     ぼ     う    よ」


ゆっくり遊びたいパフォーマンス隊は、ゆっくりと追いかけます。びゅーんと戻ってくる子どもたち。ゆっくりとつかまえようとするパフォーマンス隊。でも、すばしっこくかわして子どもたちはニタニタしています。そのうちにパフォーマンス隊はすばしっこい子どもたちを追いかけるのはどうでもよくなったかのように、ベンチに寝転がります。

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今度はこどもたちがゆっくり近づいて、そっと覗き込んできます。「寝ちゃったのー」って話しかけても、反応なし。スタスタと子どもたちが立ち去った後、やっと起き上がるパフォーマンス隊。そんな静かな変化に気がついた子どもたちは、もう一回、ゆっくりの遊びを始めたり。ワーワーとまた走りはじめたり。

なんかヘンテコなパフォーマンス!子どもたちは、自分たちとは明らかに違う時間軸、もっとゆっくりの時間軸を認識していきます。そして、それを楽しんでくれる子どもたち、時にはお母さんとたくさん出会うことができました。