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和光大学WS開催しました

和光大学での授業「動物園の歴史と現代の意義」は、毎回、教室での講義と動物園でのワークショップで構成されています。1月10日の講義の1週間後の1月17日に、多摩動物公園でワークショップを行いました。

講義の中で、動物園が掲げる4つの役割(種の保存、教育、調査・研究、レクレーション)と市民の意識のギャップを打破するためには、市民と動物園の市民も積極的に動物園に関わっていくことが必要ではないかと呼びかけ、それを踏まえてのワークショップです。

今回も、前の週に講義も担当したスタッフの大崎康平さんが中心になって進めました。
テーマは、多摩動物公園で来園者向けに作った観察シートの観察。
多摩動物公園では、13種の動物に対し、それぞれ(ないものもある)、からだ、しぐさ、キッズの30以上の観察シートが用意されており、来園者はこれらを、いつでも自由に使用できるようになっています。

ワークショップの流れなどについての説明のあと、観察シート作成にあたった動物解説員の草野晴美さんから、動物園での動物観察についてお話を伺いました。
観察には4つのステップがある。「見る」「疑問を持つ」「想像する」「考える」
先ずは動物を観察する。すると、あの行動にはどんな意味があるんだろうなど疑問がわいてくる。その意味を想像してみる。そこから、更に深い考察へと進む。



それでは、Let’s try! 観察シートにチャレンジです。この季節に動きのいい動物ということで、シフゾウとレッサーパンダの2種のどちらかを観察してもらいました。途中、寄り道したくなる衝動と闘いながら、それぞれの獣舎前に到着。そして、30分間の観察です。
嬉しいことにレッサーパンダは、よく動き、餌も食べてくれたのですが、じっとしていないことで、体の部分がわかりにくく、苦労されていた方もいました。



終わった後は、レクチャールームに戻り、まとめです。
学生さん同士で、観察してわかったことや思ったこと、観察シートの内容や使用勝手などについて話し合ってもらい、それを発表。
・30分は短かくて、全部見られなかった
・個体差があることがわかった
・観察シートが表裏にわたっていて、混乱した
などの意見がでました。
草野さんからは、動物は変化するもの。今日見られなかったということが、次に来る動機になる。何度も観察して、時間や季節による違いを見て欲しいなどのアドバイスがありました。



かくして、和光大学の授業は終了。
草野さん、ありがとうございました。
参加してくださった学生の皆さん、スタッフの皆さん、お疲れさまでした。

動物園はいろいろな情報を発信しています。ただ何となく動物を見るのが悪いわけではないけれど、偶には観察の4つのステップ「見る」「疑問を持つ」「想像する」「考える」にトライしてみるのも楽しいかもしれません。