Enrichment Award 2026

動物たちの暮らしを、
市民の目でもっと豊かに。

審査中2026年度の応募受付は終了しました(受賞発表は10月頃)

第25回エンリッチメント大賞 2026年度募集ポスター(募集締切 2026年6月15日)
What is Enrichment

エンリッチメントとは?

 みなさんは「環境エンリッチメント」という言葉をきいたことがありますか?
環境エンリッチメント(environmental enrichment)とは、「動物福祉の立場から、飼育動物の“幸福な暮らし”を実現するための具体的な方策」のことを指します。

 動物園での飼育環境は、動物たちが長年かけて適応してきた本来の生息地の環境と比較すると、どうしても、狭く、単純で、変化が少ないものになりがちです。そこで、こうした飼育環境に工夫を加えて、環境(environmental)を豊かで充実(enrich)したものにしようという試みが環境エンリッチメントなのです。

 エンリッチメントの重要性を理解することで、動物園での動物たちの暮らしについて少しでも皆さんに考えていただきたいと思います。

What is the Award

エンリッチメント大賞とは?

エンリッチメントに取り組む動物園や飼育担当者を応援すると同時に、来園者である市民がエンリッチメントを正しく理解・評価することにより、市民と動物園をつなぎ、市民の動物園に対する意識を高めることを目指して、2002年度より実施しています。

来園者・来館者が動物園や水族館でエンリッチメントの取り組みを探すことは、飼育動物の“豊かな暮らし”を考えるきっかけになります。それは動物の暮らしや生態・行動についての理解を深めることにもつながります。動物園や水族館にとっては、日々の飼育管理を見つめ直し、動物福祉向上の取り組みを市民に向けてアピールする機会にもなります。

動物園や水族館で取り組んでいるエンリッチメントを正しく理解・評価することが、飼育動物たちの豊かな生活環境をつくり、彼らの福祉を向上させるための最大の応援になると私たちは考えています。

25回
1,202
82件

※応募の数は各年の発表値の合計です。2012年までは取り組みの件数、2013年からは応募の通数で数えています。

エンリッチメントの5つの方法

動物たちの暮らしを豊かにする、といっても、具体的にどのような飼育環境を目指せばいいのでしょう? 1つの参考基準として、「動物が持つ野生本来の行動を発現できるような施設作り」をあげることができます。 動物はそれぞれ生息地に適応した体の特徴や生態、社会を持っています。 そこで、飼育環境を本来の生息地環境に少しでも近づけるようにエンリッチメントをおこないます。 エンリッチメントは、以下の5つの方法に分類することができます。

採食
多くの野生動物は、一日の餌を探し、取り、食べることに費やしていますが、動物園ではすぐに餌が手に入り、残りの時間を退屈にすごすことになります。動物が、野生本来の採食行動を発現できるよう、餌の種類を増やしたり、与え方を工夫したり、回数を増やすなどの工夫をします。
社会
群れを作って暮らす動物は、群れで飼育します。オスメスの数や年齢の構成も野生に似せます。また、飼育員さんや他の動物との社会的な刺激も、効果的です。
認知
知能の高い動物にとっては、頭を使うこともエンリッチメントになります。また、複雑な動きをするおもちゃの設置や、遊具の導入設置もいいでしょう。
感覚
見晴台を作ったり、新しい動物の匂いをつけたり、他の群れの声が入ったテープを流したりします。五感を刺激して、環境に変化をもたせます。
空間
木の上で暮らす動物には登ることができる場所、水を使う動物には水場をつくるなど、動物の行動特性に配慮した空間作りをおこないます。平面的な広さだけでなくその空間の内容が重要です。ロープやハンモックを取り付けると、立体的に利用できる空間が広がります。

※エンリッチメントは、事故の原因となることもあります。 導入にあたっては、継続して観察をするなど、慎重を期すことが必要です。

エンリッチメントの進めかた ── S.P.I.D.E.R.モデル

エンリッチメントの実践においては、実施した内容を評価し次の取り組みにつなげていく 「S.P.I.D.E.R.モデル」が重要だとされています。 工夫は、入れて終わりではありません。エンリッチメント大賞の審査も、この考え方を軸にしています。

S目標設定P計画I実行D記録E評価R見直しS.P.I.D.E.R.くり返す
目標設定Setting Goals
どの行動を引き出したいのかを、はじめに決める
計画Planning
何を、いつ、どうやって試すかを組み立てる
実行Implementing
実際に飼育環境へ取り入れる
記録Documenting
動物の行動を観察し、書き残す
評価Evaluating
記録をもとに、ねらった行動が出たかを確かめる
見直しReadjusting
結果を受けて、目標や方法を組み直す

出典: 落合-大平 2009「霊長類研究」/エンリッチメント大賞2017 講評より

In Review · 2026

2026年度の審査が進行中

2026年6月15日をもって、第25回の応募受付を終了しました。
現在は書類審査と現地調査を進めています。受賞の発表は10月頃を予定しています。

  1. 終了応募受付〜 2026年6月15日
  2. 進行中一次審査・現地調査6月 〜 9月
  3. 予定受賞発表10月頃
  4. 予定表彰式・受賞者講演会12月
Ceremony

表彰式・受賞者講演会

受賞園館をお招きして開催した表彰式と、受賞した取り組みについての講演の記録です。 市民ZOOネットワークの公式YouTubeチャンネルで公開しています。