東京都恩賜上野動物園東京都
「アイアイのすむ森」

「アイアイのすむ森」における環境エンリッチメントおよび配置転換や人材流動を前提とした取り組みのマニュアル化や事例の共有化の仕組みづくりが評価されました。
「アイアイのすむ森」には、行動様式が独特でマダガスカルだけにすむ動物たちが暮らしています。アイアイでは、海外の論文を参考に栄養改善がおこなわれ、細長い第3指を使った採餌や、徹底した遮光、来園者通路側からの刺激の抑制等により、睡眠障害の改善に成功しました。クロシロエリマキキツネザルでは、野生と同様に後肢でぶら下がって採餌ができるようにした結果、後肢の発達を促すことができました。さまざまなエンリッチメントが海外の施設や野生下で得られたデータ等に基づいて実施されており、ここで得られた結果は Madagascar Fauna and Flora Group(MFG)を通じて間接的にマダガスカルの保全にも貢献しているといえます。また、「アイアイのすむ森」に限らず、園内で取り組まれている様々な動物種に対するエンリッチメントを事例集として集積・共有する仕組みをスタートさせています。
上野動物園は様々な点で日本のリーディングZOOとしての役割を担っています。環境エンリッチメントの分野においても、上野動物園で始まった事例集による仕組みづくりがそれぞれのエンリッチメントを継続的な取り組みとするためのツールとして機能し、全国に波及していくことを期待します。


